フィロメーナさんから嬉しい連絡

 

 

モザンビークのアシャンテママで

働いてくれているフィロメーナさんから

「お願いしたいことがあります。」と連絡がありました。

 

お願いは、お給料の前借でした。

理由はなんと息子さんが教師養成学校に合格したとのことでした!

 

 

フィロメーナさんは、

以前、旦那さんと二人で畑を耕し、6人のお子さんがいました。

ただ一番最初のお子さんは、6歳の時に原因不明のまま

亡くなっていってしまったそうです。

 

旦那さんは、

「自分は学校に貧しくて通えなかったけど、

子供達には教育を受けさせてあげたい」と

一生懸命畑で働いて子供達を全員学校に通わせていたそうです。

 

ある日、旦那さんも原因不明の病気で

亡くなってしまいました。

 

残された家族みんなで、

どんなに畑を耕しても、収穫時になると

盗まれてしまうことが続き。

 

5人の子供達と

満足に食べるものもなく困っていた時に、

アシャンテママの女性たちの勉強会があると聞いて

生徒として通い始めました。

 

それから、フィロメーナさんがアシャンテママの畑で働き、

5人の子供達を一人で育てていました。

 

子供達も小さな頃から、

遠くまで薪や、わらを集めにいって

頭に乗せて一時間以上もかけて運び、

路上で売ってわずかなお金でも

家計をいつも助けていました。

 

旦那さんが亡くなってしまったとき、

一番上の子は中学2年生で、

中学生になると制服代も高いし、必要なノートの数、

体操着などその他の費用も増えます。

 

制服代が払えない場合、学費が払えない場合は、

アシャンテママで援助をしたり、

子供達も一緒にアシャンテママの畑を耕して

手伝ってくれていました。

 

この男の子が、今回教師養成学校に合格したとのこと。

それで、入学時に必要な制服代、学用品、

手続きにかかる費用などのために

まとまった額のお給料の前借をさせてくださいとのことでした。

 

4人の子供たちは

アシャンテママに通っていますが、

この男の子は、初めて会ったとき、もう中学生だったので

アシャンテママの教室には通っていなかったのですが、

学校の転校手続きがうまくいかず、

学校に通うことができなくなってしまい、

私も7年前ぐらいに学校に一緒に付き添ったことを

思い出しました。

 

フィロメーナさんが、

 

「アシャンテママが何年も支援してくれたから

無事に高校を卒業することができて、

今回学校にも合格することができて。」

 

今回合格した時に、一斉に親せきや近所の人から

「賄賂も渡さずに貧しい家庭の子が

合格できたなんて信じられない」といわれてしまったそうですが。

 

フィロメーナさん自身は、貧しさなどの理由で

子供の頃、小学校中退してしまっていましたが、

とてもまじめな女性で、今では、

アシャンテママの銀行関係や、入出金のお金の管理

事務所の管理をしてくれています。

 

しっかりしたまじめな女性で、

知り合って8年になりますが、

とても信頼している女性です。

 

そんなお母さんの姿をずっと見ていたからこの男の子も

勉強をとても頑張ったんだろうなぁと思いました。

 

「アシャンテママのおかげで

残された5人の子供達も無事に育って、

本当にありがたいです。もしアシャンテママが無かったら

今頃どうなっていたかわからないです。」

 

フィロメーナさんがよく言ってくれる言葉です。

 

 

皆様のご支援心から感謝申し上げます。

 

 

 

写真:とても嬉しそうなフィロメーナさんです。

(手に持っているのはアシャンテママの出納管理表です)

 

 

 

 

 

 

 

 

栗山さやか | モザンビークでの活動 | comments(5)

9年前の2月にアシャンテママの教室を始めました。

 

9年前の2月にアシャンテママの教室を始めました。

 

9年経った今は、

マラウィの子供達も含めると、

1箇所の教室で35人の子供たちの人数が、

3つの教室で今は564名になり。

 

強風大雨ですぐ吹き飛ばされてしまっていた

わら小屋だった最初の教室は、

温かいご支援のおかげで、

レンガの教室を作らせていただくことができました。

 

 

日本に戻っていた時、数人の方から、

「こういった活動は、

継続することがとても難しいと聞いたことがありますが

運営費が底をついてしまうことは無かったのですか?」

と聞かれました。

 

 

アシャンテママは、

日本で自分で働いて貯めた貯金の残りと

あとブログを携帯配信してその配信料いただいて、

そのお金で始めた活動でした。

その後は2011年に出版した拙著「なんにもないけどやってみた」の原稿料も全て活動費としました。

 

いつまで続けるとか、将来のことまで

考えずに始めてしまった活動でした。

 

 

「あぁ。あと数か月後には

もう運営費が無くなってしまう、どうしよう、、

無責任なことをしてしまったんじゃないか」と

夜、活動が終わって一人で布団に入って、

眠れなくなるぐらい落ち込んでいた時期がありました。

 

そんな時、日本でずっと働いていた、

今は亡くなってしまったオランダ人の友人や

お散歩会の皆様がチャリティーの集まりを開いて

寄付を募ってくださったり。

 

それからしばらくして、

岩波ジュニア書店さんで出させていただいた本の原稿料、

地元の応援会の皆様、

池高(母校)同窓会の皆様、

募金箱をおいてくださった地元のお店の皆様、

社会貢献者賞、ソロプチミスト賞をいただけたり、

ブログや本を読んでくださった皆様に

支えられて続けてこれた活動です。

 

活動費に関してのお返事に対して、

 

「ありがたいことに、

いつも何とか皆様に支えられて

続けてることが今もできています。」

 

とお返事すると、

 

その一人のかたは以前中国に住まれていた方で、

 

「中国でも、キリスト教の方々が

現地の子供達をサポートしている施設があるのだけど、

いつももうお金が尽きてしまうってなると、必ずその時に

必要な金額が寄付されたりしているとおっしゃっていたよ。

神様がいるのかもしれないし、

本当に必要な人達には助けが少しでもいくように

そういう風にできているのかもしれないね。

ありがたいね。」

というようなことをおっしゃってくださって。。

 

 

「皆様の大切なお金をいただいて

続けさせていただく価値のある活動なのか。。。」

と自問自答を続けてきた9年間でした。(これは今後も変わらない気がします。。)

 

今は自分が現地に住めなくなってしまい、

それでも活動を続けさせていただいて、

いつもありがたい気持ちでいっぱいでおります。

 

深く深く感謝申し上げます。

 

写真

 

教室にある一定の日数を通った子たちに

蚊帳を渡しています。

 

予防接種もなく、感染率の高い

マラリアの予防には

蚊帳の使用はとても大切です。

ご支援ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栗山さやか | お礼 | comments(4)

シーチキンの缶

 

 

ときどき食べるシーチキン。

 

溢れるように食べ物が売られている

スーパーなんかで今もシーチキンの缶を見かけたり、

買って食べるたびに、

モザンビークでは、シーチキンは高価だったため、

週に1回の楽しみのおかずだった頃の生活を思い出します。

 

 

最近2回短期アパートに引っ越しを繰り返し、

(まだ最終的にアパートが決まっていず。。)

一日中育児、夜泣き寝不足、アトピーもひどくなり、

新しい土地での生活、アパート探し、

モザンビーク、マラウィのスタッフとのやりとり、

現地へ行く準備、

なんだか少しアワアワしてしまっていましたが、

 

現地のみんなに比べたら

安全な場所に住めて、ご飯は食べれるし、

どんなに狭いアパートでも

最低限必要なものは全部持っていて。

 

 

先日、 モザンビークの現地のスタッフの

ミーティングで私も電話で参加して話をしていました。

 

ミーティングが終わってから、

元々アシャンテママの畑で働いていた女性たちで

今は教室で水汲みや赤ちゃんの子守りをして

働いていてくれる女性たちから

借金の申し込みがありました。

 

今の時期は、路上のマーケットで売られている野菜、主食の

トウモロコシの粉も含め、

食べ物の値段が全体的にとても上がり、厳しい時期です。

 

来月末になれば、きゅうりや、かぼちゃが収穫の時期になり

路上のマーケットに売られるようになるので、

なんとかお腹を満たせると話していました。

 

お芋もそろそろ売られる時期と話していて、

 

「お芋の収穫の時期は

まだ先なんじゃないかな。」と聞くと、

 

みんな食べ物がなくて、

お腹が空いて、まだ収穫時期には早くて、

お芋まだ小さいってわかっているけど、

土から掘り起こして食べちゃったり、

子供の新学期が始まる時期なので、ノート代が必要で、

小さくても売るために掘り起こしちゃうって話をしていて。。

 

それにお芋が大きくなる収穫の時期までしっかり待ってしまうと

その前に泥棒たちに掘り起こされて盗まれてしまうこともあり。

 

逆に泥棒達も収穫の時期より先にみんなが掘り起こしてしまう

ことを知っていてさらにもっと早い時期に

お芋もまだとても小さいのに、

掘り起こして盗んでいってしまったり。

 

一生懸命毎日畑を耕しても

あっさり盗まれて行ってしまうことが当たり前のことのように起こる日常。

 

 

もうすぐ現地へ戻る予定ですが、

今回は2か月以上滞在できればと思っております。

 

 

いつもご支援ありがとうございます。

 

 

 

写真 アシャンテママ教室のマラウィの子供達。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栗山さやか | 日々の暮らし | comments(2)
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