パオリーノのお父さん

 

先月、現地にいたときに、

パオリーノ(男の子)のお父さんが

病気で寝たきりになってしまっていると聞いていました。

 

一度、パオリーノがルーシアさんに、

「アシャンテママの教室に粉ミルクはありますか」と

聞いてきたと。

 

ルーシアさんが、「病気のお父さんにあげたいんじゃないかな。

一緒に様子見にいこう」と言って、一緒に尋ねました。

 

このお父さんは、昔大工さんをしていて、

アシャンテママの教室の子供達が使っている木でできたベンチを

作ってくれた人です。

 

おうちを訪ねると、外でゴザにぐったりして

横たわっていて痩せ細ってしまっていました。

 

とても具合が悪そうで、

会話の中で、「何も食べる気がしないけど、

病院で、粉ミルクでいいから飲むように言われたけど、

でもお金が無くて買えなくて、、」と横たわったままの体制で

弱弱しいかすれた声で話ました。

 

ここの貧しい人にとったら牛乳、粉ミルクはとても高価で

全く買うことができない人が多いです。

 

 

帰り際に粉ミルクや食料などを買えるように

お金を渡そうとルーシアさんと話し合いました。

そしたらパオリーノはすぐに粉ミルクを買いにマーケットに行って。

 

早速、あったかいミルクを作ると、

お父さん、おいしく飲めて、「これで体の具合が良くなりそうだ」と

喜んでいて毎日飲んでいるとパオリーノがとても喜んでいたと聞きました。

 

そのお父さんが亡くなってしまったという

悲しい連絡が来ました。

 

家もすぐ近くだったのもあったのですが、

夜中の12時に、家族とルーシアさんに知らせに来たと。

 

 

いつも気にかけて何度もお見舞いに行ってくれていた

ルーシアさんの気持ちにも感謝して、

お父さん想いだったパオリーノのことを

みんなで心配しています。

 

 

 

 

写真

 

子供たちのノートをチェックするルーシアさん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栗山さやか | モザンビークでの活動 | comments(0)

休まずに通っていた女の子

 

 

ルーシアという12歳ぐらいの女の子。

3年前からアシャンテママの教室に通い始めた子です。

 

9歳ぐらいだった当時は、

まだ学校に通ったことが今まで一度もない子で。

 

小学校に通えるように手続きを手伝い、

3年経った今は、無事に小学3年生になりました。

 

いつも全く休まず、アシャンテママの教室に通ってきていて

読み書きも公用語のポルトガル語もだいぶ覚えて、

これからも楽しみな女の子でした。

 

お母さんはいたのですが、

とても貧しく離れた村で畑を耕していたため

何年も別々に暮らしてて、

親せきに預けられて育てられていました。

 

前日まで元気にしていたルーシアが

その日の夜に「頭が痛い」と言って、

次の日には亡くなっていったと連絡が来ました。

 

亡くなった理由は不明だそうです。

 

12年の人生。

 

人によってはどんなに貧しくても、

12年も生きたから良かったと

思う人もいるかもしれません。

 

他の誰かの人生を自分の価値観で測ったり、

比べることは、良くないことだと

わかっていますが、

 

それでも、なんでなんだろう。。といつも思ってしまいます。

 

病気の予防や、

体調を崩したらまず病院にいくことをいつもみんなに伝え、

アシャンテママで働いているルーシアさん

(偶然おんなじ名前です。)が、

病院代がない子たちには、

病院代、薬代を渡してサポートをしています。

(確認のために後日レシートを持ってきてもらっています。)

 

ただそれでも、失われていってしまう命はあって。

 

 

モザンビークで一緒だったインド人の友人の一人が、

 

「亡くなっていってしまう子がいる現実はとても辛いけど、

アシャンテママの活動で、

救われて今も生きている命もあるってことも

忘れないでね。」と言ってくれ。。

 

 

ルーシアがどうか今は、

天国で安らかに過ごしていますように。。

それを願うばかりです。。

 

栗山さやか | モザンビークでの活動 | comments(4)

アジャラ

 

アシャンテママの教室には、

遺児の子たち、体に障がいを抱えていたり、

HIVと共に生きる子供達も通っています。

 

2つ目のアシャンテママの教室に通っている

アジャラという名前の12歳ぐらいの女の子がいます。

 

お父さんとは、もうずっと会っていず、

遠くの畑を耕す貧しいお母さんを助けながら生活しています。

 

2つ目の勉強小屋をこの集落で始めるときに、

アジャラは、お母さんに連れられてきました。

 

アジャラのお母さんは、

 

申し訳なさそうに、

「うちの娘は、聞くことも話すこともできないけど

それでもここに通わせてもらえますか」と聞いてきました。

 

アジャラは、生まれたときから耳が聞こえず、話すこともできず、

学校にも通ったことがなかった女の子でした。

 

アシャンテママに通い始めてから3年以上が経ち、

今では、読み書きがとても上手になりました。

 

他の子供たちもアジャラがわかるように、

ゆっくり話したり、手を使って

話をしています。

 

アジャラは、

1日も休むことなく楽しそうに

通ってきています。

 

 

 

写真の左の女の子がアジャラです。

 

 

栗山さやか | モザンビークでの活動 | comments(2)

プラスチックの椅子

 

 

プラスチックの椅子は、1つ約900円ぐらいして

アシャンテママに通う子供たちの家庭水準では

とても高価なもので、持っているご家庭はほとんどいないです。

 

みんないつか持てたらと憧れている物の一つでもあります。

 

持っているご家庭でも、

割れてしまってもしっかり縫ったりして使っていて。

 

物、私も大切にしようと改めて思いました。

 

 



栗山さやか | 日々の暮らし | comments(0)

兄弟の子守り

 

幼い兄弟がいる子たちの中には

その子たちの面倒を見ながらも 

アシャンテママの教室で勉強をしている子たち、

家に帰っても、小さな兄弟の面倒を

亡くなったお母さんの代わりにする子たちもいます。

 

みんなまだ自分もお母さんに甘えたい年頃なのに。。

 

ある友人に、

「支援活動をもう数年している。」と言ったとき、

「わたしには理解できない、何のために?何で?」

と聞かれたことがありました。。

 

様々な厳しい現実を見たり、

こういう頑張る子たちを見るたびに、

できる限り活動を続けていくことができたらと思っています。

 

支えてくださる皆様、心からお礼申し上げます。

 

 

 

 

栗山さやか | モザンビークでの活動 | comments(0)

それぞれのご意見

 

 

病院で配布されるはずの蚊帳が

路上で何年も売られ続けていること、

その他にも嫌というほど

見聞きする同じようなこと

もっと悪質なことについて、

現地の事情をよくわかっている数人の友人や知り合いに

それとなく話してみました。

 

 

売られている蚊帳について

そういうことを連絡するホットラインも

しっかりあるのですが、現地の友人たちは、

「そこに電話しても何も変わらないと思うよ。それどころか、そんなことしたら自分の身、現地のスタッフに危険が及ぶかもよ。」と。

 

もう一人の現地の友人(彼女はパキスタンと現地のハーフ)は、

「このよそ者が。騙ってろ。。って思われるだけだからやめたほうがいいよ。」と。

 

アメリカ人の友人は、

蚊帳にアメリカ政府からの援助の印が入っていたことを伝えると、

「ひどい。海外からの援助をしっかり回していれば、きっと今頃現地の貧しい人の暮らしはかなり違うと思う。私がその組織に連絡するよ、そうすれば何か変わるかも!」

 

でも彼女は、自分が現地にいたときのことを思い出すと、

「あぁ。でもきっとその組織のトップの人たちも、そんなことはもう知っているんだろうな。私が現地で活動していた団体も、援助金を全額そっくり盗むわけじゃなくていくらかは活動に使い、残りは盗んでいて、そういったことも組織のトップに報告したことがあったけど、結局何も変わらなかった。そういう現実に疲れてしまって契約終了を待たずに私、アメリカに戻ったの。」と。

 

 

日本にいたときに、日本のとても優秀な大学で

そういった国の経済などの統計等を研究されている方と、

一瞬だけですがお話させてもらう機会がありました。

 

「そういった賄賂、汚職なども一つの経済効果です。賄賂のお金も現地で使われ、経済を回していますから」

というようなことをおっしゃっていて。

 

「あぁ。世の中そういうものなんだ」と思う反面、

日常の暮らしで頻繁にそういったことを要求される、

現地の人たちのことを思うと、

なんだかやりきれない気持ちになりました。

 

現地の友人は、

「みんな植民地時代、独立戦争、内戦で苦しんだ経験があるから、今は自分の番だと思っているんじゃないかな。」と。。

 

他の現地の知り合いは、

「世界は弱肉強食な世界だから。」と。。

 

いくつかの国で大使として勤務されていた南アフリカ人の友人は、

「これはこの大陸の多くの国で起きている一言では片づけられない根深い問題で、望みは、新しい世代、若いリーダーたちが少しずつ変えていってくれたらと私も望んでいるよ。教育とリンクして、そういったことは間違っていると声に出して堂々と言える世の中になってほしい。だから何年も言い続けてきたけど、アシャンテママの地道な活動はとても大切で1人のアフリカ人として、とても感謝しているよ。」と。。

 

現実に起こったことでも、

現地の人々について悪い印象を与えてしまうようなことは

ブログにあまり多く書くべきではないと思うようになって、

いつからか控えるようにしていました。

 

今回のこともブログに書くことは控えようと思っていたのですが、

帰りの飛行機でたまたま隣に座ったソマリア出身の女の子と

話をして、やっぱり少しだけでも書こうと思いました。

 

 

この19歳の女の子、

ソマリアから家族で逃げて、ケニアのナイロビで暮らし

今はロンドンにある大学に通っていると教えてくれました。

家族は油田関係の仕事を

経営しているようで裕福な家庭のようでした。

 

その子とお互いのことを少し話すうちに、

「なぜこの大陸の多くの国、特に南部や東部は、

貧しい多くの人々が取り残されてしまっているのか」という話になりました。

 

その子の最初の答えは、

「そういう不公平な深い闇があるから」と。

 

現地に住む知り合いも、

「そういった現実、これから変わると思う?もうずっと骨の髄まで染み込んで、当たり前のこと過ぎて変わらないように思う。。。」と。

 

 

ただそういうことを

なんとかしたいと願っている人は

現地でも、とても多くいることも確かです。

 

日々、そういったことに苦しむ現地の人たちを思うと

本当にやるせなくて、考えれば考えるほど

今だに世の中についてよくわからなくなります。

 

戦争、内戦が終わっただけでも素晴らしいことで、

これから徐々に徐々にそういったことも変わっていくと願って

新しい世代の子供たちに、教育支援を変わらず続けていくことが

出来たらと思ってます。

 

 

 

 

 

 

栗山さやか | 国などについて | comments(3)

越谷小学校の皆様からの温かい募金

 

協会の畑のことも含めて、

落ち込んだり、自己嫌悪になっていましたが、

そんな中、とてもうれしいご報告をいただきました。

 

埼玉県越谷小学校のJRC委員会の皆さんが、

越谷駅の前でアシャンテママのために

募金活動をなさってくださったと、

嬉しいご連絡がありました。

 

越谷小学校 ホームページ

越谷小学校 ツイッター

 

子供たちが大きな声で、

たくさんの大人が忙しく行き交う朝の越谷駅で

募金にご協力お願いしますと、

驚くほど堂々と呼びかけてくださったとのこと。

 

この子供たちの姿に多くの大人、

高校生も足を止めて、募金をしてくださり、

20分の間に8,789円もの募金が集まったとのこと。

 

「子供たちの頑張りが、街の人の心を温めた」と

このご活動を提案してくださり、

申請などの手続きをなさってくださった、

田畑校長先生からメッセージをいただきました。

 

越谷小学校のJRC委員会の皆様、先生方、

越谷駅前で募金にご協力くださった皆様、

心から深くお礼申し上げます。

 

募金活動を越谷小学校校内月1回、越谷駅の前で月1回

活動を続けていってくださるそうです。

 

この越谷小学校の田畑校長先生は、

東越谷小学校前校長先生で、東越谷小学校の皆様も、

アシャンテママの募金に多くご協力くださって。

 

日本に私がいたときに、

東越谷小学校と越谷小学校に、お礼を伝えに、

あと少し現地のお話もさせていただきに、

訪問させていただきました。

 

その時も、集まってくださった生徒さん、

保護者の方々、地域のかたに募金をいただき。。

本当にありがたい思いでおります。。

 

越谷小学校では、点字を習ったりもしているとのことです。

 

こういったご活動をなさっていらっしゃるのは、

国際理解、福祉、思いやり様々な思いが込められていると。。

 

 

そして、この田畑校長先生が10月23日に、

ご本を出版されるとのことです。

 

不登校改善に端を発した

「コミュニケーション力と笑い」をテーマにしたご本で、

タイトル

「教育漫才で、子どもたちが変わる − 笑う学校には福来る」 

協同出版 

 

とのことです。

 

ぜひお手に取ってみていただけたらと思います。

 

笑顔がたくさんで温かい雰囲気の学校。

 

多くのことを吸収する年頃の子供たちにとって

そんな環境の中で大きくなること。

 

きっとその後のみんなの人生に

大きな温かい影響を及ぼしてくれますね。

 

売り上げの一部をアシャンテママの活動費にと

ご寄付をなさってくださるとのこと。。。涙涙。。。

 

重ねて深くお礼申し上げます。

 

 

 

 

 

 

栗山さやか | お礼 | comments(5)

畑の土地の問題(続き)

 

2か月ほど前に、

刑務所から出てきたばかりの強盗たちに

協会の畑を占拠され、ですが土地のリーダーのおかげで

土地を取り戻すことができました、

とブログに書かせていただきました。

 

土地のリーダーからの電話

 

それから少しして、また強盗たちが占拠をはじめ、

結局協会の畑の土地を女性たちが耕せていず、

それでもみんなで抗議をすると

強盗たちは、

男性スタッフには、「お前の家に襲いに行ってやる」

女性たちには、「この場で服を全部脱がして裸にして襲ってやる」 

「俺の子を妊娠させてやる」と言ってきて。

 

彼たちは、近くのマーケットで見張りをしていた男性を

椅子に座らせて、帽子をかぶらせ、

包丁を胸に刺して殺した犯人たちで、

物を奪うために人を今までに、

2〜3回は殺している男たちと聞きました。

 

みんなに危害があったら大変だから、

「畑にはもう近づかないように」伝えて、

今回私が行ったときに土地のリーダーと

再度話し合うことになっていました。

 

そして、土地のリーダー数人と、私、そしてその強盗たちと

話合いの場を設けました。

 

出ていく気はないとのこと。。。

耕した分だけの労働代を請求され、

払ってくれたら出ていくとのこと。。

 

でもここで払ってしまったら今後も延々と続くことに絶対なるし、

そもそもしていることは犯罪だし、

「他の人が所有している土地を勝手に占領して耕して、

人を脅したり、そのあとに料金を請求することは

間違っていること」をはっきり伝えました。

 

ただ土地のリーダーたちも

彼たちに襲われたり殺されたりが怖くて、

刺激するようなことは控えていました。

過去に脅されたことがあったとのことでした。

 

彼たちは一人の土地のリーダーの畑も占領していて、

土地のリーダーは

「今回耕した作物が採れたら出ていくように」伝えて、

作物が収穫できるまで耕すことを許可したそうです。

 

ルーシアさんや畑を耕している女性たちに

危害があってはいけないので、

土地のリーダーの前例を見習って、

私たちもみんなで話し合った結果、

泣く泣くそうすることにしました。

 

ただ、土地を返してもらっても、

女性たちが育てた作物の収穫の時期に

全てを盗みに来ると言われ。。

 

 

数日前に、私の知り合いの一人の家にもきて、

なたで脅して、「声を出したら殺す」と言い、

マットレス2枚などを盗んでいったとのこと。。

 

畑の近くでお葬式があったのを私も目にしたのですが、

そこの若い男の子も、

彼たちに毒を飲まされて殺されたらしいと

聞きました。

 

 

アシャンテママの教室のところに、

一人の若い女性が偶然訪ねてきました。

その子が自分のことを話し始めました。

 

ある夜、夜間の中学校の帰り歩いていると、

男(強盗集団の一人)が、目の前に現れて、

男が来ていたTシャツなんかをいきなり脱いで、

それをねじってそれで手足を縛られ、拉致され

小屋に手足を縛られたまま来る日も来る日も襲われ続け、

食べ物もビニール袋に入ったものを地面に投げられ

それを犬のように食べて、

排泄もペットボトルを切ったのにするように

命じられてどんどん痩せ細って3か月近く過ごしたと言いました。

 

ある日の夜中、

無理やり彼の実家に連れていかれ結婚の儀式を夜中にされ、

そのまま、抵抗できずに妻として住んできたとのこと。

 

あまりに彼の暴力がひどく、腫れあがった顔で過ごして、

もう帰る場所もなくなって

「このほっぺ、彼に噛まれたあと」と言って

黒ずんだ歯形のような跡がある彼女のほっぺを見せてくれました。

 

「警察に行ったけど、これからどうなるか不安。。」と

言っていました。

 

一緒に話を聞いていたスタッフも

「彼女があの男(畑のすぐそばに住んでいる)といるところ、

見たことがあるけど、

普通に男の妻だと思っていて、そんな風に突然かつがれて

誘拐され監禁されて、結婚させられたなんて知らなかった。

それでもその後も一緒にいたのは、

気がおかしくなってしまったのかな。。」と。

 

彼女とその後連絡を取りたかったのですが、

連絡先を持っていず、身を寄せていると言っていた、

親類の家もわからず。。

 

彼女の身に起こった話を聞いて、おぞましくて

その時は話を聞くことしかできませんでした。

 

(何かしてあげれることはあったのではと思い、

今も彼女がどうしているのが気になっています。)

 

 

 

土地の問題も警察に訴えたらどうなのかなと

みんなに伝えると、

「裁判がもしも本当に始まっても

だれも証言台に立つ勇気はないよ。

報復が怖くて。いつか必ず殺しに来るよ。

警察に行ったことがばれたその日に

襲いに来るかもしれない。」

 

彼たちが人殺しの犯人だと知っていても、報復が怖くて、

だれも証言台に立たないから、

だからきっとすぐ捕まっても出てくるんだよ。」

 

日本みたいに、

犯行現場の指紋の検出や、DNA鑑定、監視カメラがあるわけではないので、

事件は人々の証言に頼ることになると。。

 

 

みんなでたくさん話し合った結果、

どうすることもできず、畑は諦めることになりました。

 

7年近くもみんなで一生懸命耕してきたのですが。。

このような結果になってしまい大変申し訳ございません。

 

 

 

栗山さやか | 国などについて | comments(4)

蚊帳の購入

 

 

マラリアは、マラリア原虫を持った蚊に刺されることで

感染する病気です。

 

世界で一番人を殺すのは、蚊と言われいて

それがこのマラリアです。

 

世界でマラリアに年間2.16億人が感染し、

うち44.5万人が死亡(2016年)と統計が出ているそうです。

 

アシャンテママの子供たちも家族や周りの人たちを

マラリアで亡くしている子供たちがたくさんいて、

みんなも日本の人たちが

風邪をひくような感覚でマラリアに感染してしまいます。

 

 

そのマラリアを防ぐために、蚊にさされないために

(蚊は特に夜活発になる)蚊帳の使用はとても大切です。

 

アシャンテママではご支援をくださる皆様のおかげで、

休まずに通った子に、蚊帳をまだ持っていない子には

蚊帳をプレミオとして配給することができています。

 

 

この蚊帳をスタッフに買いにいってもらって

渡すときに、その蚊帳の袋をふと見たら

「この商品は売ってはいけません。」と

英語で書かれていてはっとしました。

 

よく見てみると、アメリカ政府等の援助であるマークが。。

 

容易に想像がつきました。

 

売っていたお店の男の子のお兄さんは

病院に勤務しているとのこと。

 

アシャンテママを始めたばかり9年前、

女性たちの授業のプレミオの

蚊帳を買いに路上のマーケットに行きました。

 

そのときに、道端に蚊帳を山積みにして売っていた子達が

私を見ると一斉に逃げ出しました。

 

私をどこからか派遣された調査官だと思ったとのことでした。

なぜなら彼たちも家族が病院に勤務していて、

病院で妊婦さん(妊娠中にマラリアに感染すると胎児に影響が出てしまう可能性が高い)

無料で渡されるはずの蚊帳を盗み、

売っていたからでした。

 

別の時も道を歩いていると、

知らない男性に呼び止められて、

「蚊帳を大量に買ってくれない?安くするよ。」と言われました。

 

あとから確認すると彼も病院勤務するスタッフの家族でした。

 

 

ちょうど妊娠していて妊婦検診に通っている一人のスタッフに

蚊帳を病院で蚊帳をもらったか確認すると

もらっていないとのこと。

 

 

9年経った今でも同じことが繰り返されていて。

 

病院で働く素晴らしいスタッフの方々もいらっしゃいます。

 

 

ですが蚊帳だけではなく、こういった問題は、

もうずっとありとても残念に思います。

 

 

 

 

 

 

栗山さやか | 国などについて | comments(0)

マラウィの素晴らしいところ

 

 

マラウィは、安全で穏やかな国で、人々も優しく

日本にいるかのように安心して滞在中は過ごせます。

 

隣国で実際に見たり聞いたりする、多くの場面で

賄賂が必要なこと、(病院や、警察、学校など)は

まれと聞きました。

 

たまに、検問をしている警察のかたに

「のどが渇いたからどうかジュース代ください。。」

とお願いされたりはしますが。

 

 

もう一つの国では、全ての職員がそうではもちろんないですが、

病院に勤める人々が、薬を盗んで売ってしまうこと、

 

出産の際に賄賂がなくて助産婦さんに何も払わずにいると

赤ちゃんをへその緒がついたまま放置されることがあること、

 

道を歩いていると警察に荷物検査をされて

何かしらの理由で金銭を要求されること

 

例えば、携帯など(数年前に買ったものでも)の

所持品の領収書の提示を求められ、持っていないと、

この携帯は盗んだものかもしれない。。と

容疑をかけられ、没収あるいは、罰金を要求されること、

 

学校の先生が進級させてあげる代わりに

(小学校から進級試験があります。)

生徒に金品や性交を要求すること

身分証明書の取得代金などを嘘をついて倍額要求したりすること、

 

などなど

書きだしたらきりがないことが日常生活の中でよく起こり、

誰を信じていいのかわからないことが、

現地の人々を更に苦しめていると思います。

 

マラウィでは、

「病院で勤務している人が薬を盗んで

こっそりどこかで売っている人を見つけたら

警察に通報すれば警察がすぐにその人を捕まえにいくよ。」

 

「学校の先生が生徒に進級させてあげる代わりに

金品や性交の要求をしたら大問題になるよ」と。

 

素晴らしいなぁと思いました。

いつか隣国もそうなれば。。と願っています。

 

ただ、マラウィでも干ばつなどの影響を受けやすく

食糧不足や、HIVやマラリアなどの感染症で

親を亡くしてしまっている子供たちがとても多いです。

 

マラウィのアシャンテママの子供たちも

障がいのある子供たちを除く全員が両親、

あるいは片親をもう亡くしてしまった村の子供たちです。

 

アシャンテママの教室を始めた2016年末から今まで

亡くなってしまった子供はおらずそれは嬉しく思います。

 

 

写真。

いつもは、トウモロコシの粉とお砂糖のおかゆ等のお昼ご飯ですが、この日はみんなが大好きな白米(とても高価)のご飯でみんな大喜びでした。

 

温かいご支援本当にありがとうございます。

 



栗山さやか | マラウィでの活動 | comments(2)
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