豚小屋の見張りの男性
協会の豚小屋の見張りとして
豚小屋の近くの家に家族で住んでいてくれていた男性。
畑の土地の土を勝手に掘り起こして
トラック一台分の土(500円相当)を売ってしまって
畑がぼこぼこになってしまったり、
畑で働く女性たちと些細な事で
いつも口論になってしまったり。
そのたびに注意して、なだめてを
一緒に働いてくれているみんなとしていました。
月に1回ある、協会で働くみんなで開く集まり(会議)で
別の見張りの人を探したほうがいいんじゃないかっと言う意見もありながら
結局誰にしても変わらないんじゃないって意見もあり、
「もうしません。」と言って謝罪をして
物を誰かに売ってしまったときは、そのお金を返金して
そのまま働いていました。
(ここでは見張りの人が逆に物を盗むことはとても良くあることなため)
ついにこの前、
協会で一生懸命育てている豚を一匹
売りさばいてしまったそうです。
そのことをルーシアさんたちが問いただすと、
逃げて行ってしまったそうです。
数日後には、夜中に泥棒として戻ってきて、
豚2匹、犬(名前はもみじ)、自転車、除草剤の道具、くわ、なた、お鍋、
とんかち、懐中電灯、長靴などの協会備品を盗んでいきました。
彼が逃げてしまってから代わりに見張りの小屋で
住んでいてくれていた青年まで
一緒にいなくなってしまったので
青年の身を心配していましたが、
実はグルだったようです。。
彼はきっと何か不満だったのかな、
もっとこうすれば、ああすればよかったのかな、
などぐるぐる頭に回り始めて落ち込みました。
かわいがっていたもみじ(犬)も連れ去られてしまった
こともとてもショックで、空腹ではないかな、
痛めつけられてないかな、
どうかどうか餌を与えてくれる人に
売られてくれればと願っていました。
しばらくしてもみじが自力で戻ってきたと聞き、
とても嬉しかったです。
そして彼はまた残った豚たちを盗みに
仲間集団で夜中に現れて、
でも新しく働いてくれている見張りの人が
大声を出して石を投げて応戦したら逃げて行ったそうです。
一緒に働いてくれていた人が逆に盗みに戻ってくることは
ここでもよくあることではありますが、
なんだか色々考えさせられました。
そして見張りの人が
強盗たちに殺されてしまうこともあるので
電気がまだない地域なので、
「もしも強盗たちが来たら
家の中から出なくていいから、命が一番大切だから」と
いつも伝えています。
豚も数匹売れて、
今は子豚も含めると20匹育てています。
ただ強盗や泥棒がいつ来てもおかしくないし、
見張りとして小屋のそばに住んでくれている
ご家族のことも心配でこのまま続けていいのかと
考えてしまいます。
写真 豚小屋の子ブタたち