献血と輸血のこと。


少し前に医療学校で、生徒集会があったときに、
先生に
「全生徒卒業までに一人最低2回は献血をすること。
しなかったら最後の国家試験は受けれないよ」
と言われました。

病院の実習では患者さんに採血や輸血をしていますが、
自分が献血をするは海外に出てから初めての経験でした。

日本にいたときはときどきしていましたが、
1回200mlの採血でした。

学校に献血チームの人たちが来ていて
すぐに献血をしました。

ここでは、献血といえば、500mlと決められていて
500mlも取られて大丈夫かなと少し不安になり、
途中の400mlで頼み込んで止めてもらいました。

家に戻り、やはり具合が悪くなり、
38度以上の熱が出て
ベットから立ってお手洗いにいくだけでも
かなり辛く、何も食べれずベットに丸二日寝込みました。
次回からは200mlまでにお願いしようと思いました。。



ここでは、患者さんに輸血が必要な場合、
緊急病棟でも入院患者さんでも、
まず原則としてこの患者さんの家族が
献血をしなければなりません。

家族が献血をした血をそのままその患者さんに
使うわけではなく、
病院の血のストックの穴を埋めるためです。

輸血で、HIV、マラリア、B型肝炎、梅毒等に
感染してしまうことがあるので
献血をする前に血液検査しますが、
緊急病棟で実習していたとき、
緊急で運ばれてきて
ベットで苦しんでいる患者さんの家族が
献血をするためにした血液検査で
自分自身がHIVに感染していることが
わかる場合がかなりありました。

HIV感染していたり、マラリアだったり、
ヘモグロビンの数値が低く献血できない場合も多く、
輸血が必要な家族に輸血をするために親戚中を探し回って
献血をしてもらう人をみんな一生懸命探します。

それでも家族のほとんどが
HIVに感染してしまっていたり、
栄養不良だったり
どうしても血が見つからない場合は、
病院は無料で輸血をします。

ですが、看護婦さんの中には
血が用意できないなら血は買わないといけないと
言って、お金を払うようにうそをつく場合もあり、
協会の女性たちも借金をして1リットルの血に
3600円を払わされた場合もあります。

ここのとても貧しいかたたちに取ったら
この3600円という金額は、日本の普通の人たちが
考える10万円ほどの価値すらあります。

一度協会の若い女性、エイズを発症し末期の状態で
輸血が必要で、母親も極度の栄養失調で献血ができず
他に頼れる家族もいなかったため、献血できずにいたら、
お金を払えと言われたといい、
私はあーと思い、
すぐに入院病棟に行き、
この看護婦さんの気分を損なって
患者さんがひどい扱いをうけてしまわないように
気をつけながらさりげなく、
「お金は必要ないと思ったんですが。。」というと
しぶしぶ輸血をしてくれました。

病院でのそういったお金の要求は
ここでもとても問題になっています。

ですが政府も対策として
調査の人たちを定期的に送ったりしています。

こういったことがまだありますが
これからどんどん減っていけばと思います。







 
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国語のテスト。


この間の土曜日の午後、子供たちの勉強小屋が終わった後、
勉強小屋の先生を応募して集まった人たちにテストをしました。

テストが終わったら、協会の一人の女性の様子を見に行く予定で
その女性の子供のラジャブ(12歳)に終わるまで
待っててもらって一緒に家に行く予定でした。

数学の問題、国語(ポルトガル語)の問題を
黒板に書いていたら、ラジャブもそばにきていたので、
ラジャブに「一緒に問題チャレンジしてみる?」
と紙を渡すと頭のいいラジャブも一緒にその場に座って書き始めました。

ラジャブは5人兄弟の2番目の男の子で、1番上の男の子は
貧しさから親戚に引き取られています。

お父さんはまだ小さかった頃に家を出て行ってしまって
もう何年も会ったことはなく、他の小さな兄弟たちと一緒に、
母親一人に育てられています。

母親のヴィクトリアさんはHIVに感染していて、
もう何ヶ月も前から具合が悪く、
抗レトロウィルス薬の投薬をしていますが、ステージ3の症状になる
カンジダ症、ひどい下痢が止まらず、
栄養失調から顔も足にも浮腫がでてしまっています。

協会でも飢えに苦しまないように
できる限りの援助をして、
ラジャブも学校のなかった夏休みに母親の代わりに協会の畑を耕したり
遠くのブッシュまでわらを刈りにいって
いつも火をおこすために薪拾いもして
マーケットのごみから売れそうなものを
なんとか探して家計を助けていました。

夜、家に帰ってきて先生たちのテストの採点をしていたときに、
ラジャブも遊び半分でテストを受けたことすら忘れていて、
ラジャブの回答用紙をみて、ラジャブも解答したんだなぁ、
算数12歳にしてはなかなかだなぁと嬉しく思っていました。


国語の問題のひとつに、
子供たちへの適切な教育についての
エッセイを書く問題がありました。

ラジャブの回答を読みました。

ー僕はいい教育を受けれています。
教育とは勉強を頑張ること。
僕はしっかり勉強を頑張って、お母さんと妹たちを
助けなければなりません。ー

と書かれていて
いつも痩せた体で家庭を支えているのを思い出し、
なんだか、胸が痛くなりました。

そして12歳のラジャブも彼なりに考えていて
賢くて優しい子に育っている気がして
嬉しくも思いました。

私の子どもの頃とは大きく違う環境にある
ここの子供たちにこれからもいい教育を、
できる限りのサポートをと思っております。

先月の終わりも、ソニーデジタルさんの口座に
ご寄付をなさってくださったかたがた、

私の地元でご支援なさってくださっている
応援する会へのご寄付をいただきました。

心から感謝申し上げます。






写真。

ラジャブが泥とわらで家族のために一生懸命作った
お手洗い。




 




 ラジャブの弟と妹
この二人も協会の勉強小屋で勉強しています。

病気の母親とまだ小さな弟のお世話があるので
代わる代わる勉強小屋に来ています。



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床を作っています。


床を作るために、レンガを運んで、
地面に敷き詰め、その後叩いて粉上にして
丈夫な床にするために、
これから小石を大量に運んで敷き詰めます。


みんなで出来上がりととても楽しみにしています。

本当に本当にありがとうございます。。





栗山さやか | モザンビークでの活動 | comments(0)

勉強小屋の進み具合


わらでできていて、雨漏りもひどく、
わらが突風で飛んでいってしまったりして、
いつもわらを買い足していた、
崩れそうだった勉強小屋から、
頑丈なレンガに作り直させていただいています。
みなさまからいただいた大切なご寄付を使わせていただいています。

本当にありがとうございます。

建設業者さんにお願いするとすべてやってくれる分、
とても高額になってしまうので、時間がかかってしまっていますが、
材料をひとつひとつ買い集め、運搬し、セメントで積み上げていくのも
みんなで手伝っています。
水を運んできて、水と砂とセメントをその場でくわで混ぜて
レンガを積み上げていきます。

この写真は2ヶ月前ほどのものです。








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更新が遅くなりごめんなさい。

ブログの更新が遅くなってしまいごめんなさい。
もう今日から3月になりましたね。

日本は少し暖かくなってきたかな。

ここは今は、約6ヶ月ほど続く雨季の時期で、毎日大雨が最近続いています。
雷もほぼ毎日です。

数週間前、夜に突然、雨も降っていなければ、雷のごろごろの音もなしに
突然1回だけものすごい爆音の雷が近くに落ちて
目の前に火花が一瞬見えました。

そしたら、インターネット回線のモデムとコンピューターが
壊れてしまい大ショックでした。。

モデムまた買い直して、コンピューターはキーボードが壊れ気味の昔のものを
またやっと使えるようにしてもらえました。
一安心です。

ブログの更新が途絶えてしまっていて申し訳ありませんでした。

うちだけではなくて、かなりの電気が通っているおうちで
この突然の雷でテレビ等が壊れてしまったようです。

ここの州の州知事さんのお宅のプラズマテレビ!も壊れてしまったようです。

今回のこの雷に打たれて亡くなった人がいたそうで
みんな真剣に、
「雨もなしに突然の1発だけの雷は、
呪術師さんが誰かに雇われて人を殺すために落としたんだよ」って言います。
この町では、毎年誰かが雷にうたれて亡くなっています。

協会の勉強小屋がわらからレンガに着々となってきています。
やっと鉄板のようなトタンのような板を40枚屋根にでき、
子供たちも勉強を再開しました。

またご報告させてください。






 
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