モニカと赤ちゃん。
協会の女性でモニカっていう女性がいます。
私より少し若いぐらいの女性でこの間7人目の子供を無事に出産しました。
ここの貧しい女性たちは、子供をたくさん産んでいても、
必ずその子供のうちの何人かはもう亡くなっていることが多いですが、
彼女の場合は7人全員まだ生きています。
ただ最初の子供たちの父親はもう亡くなっていて
残りの子供たちの父親はそれぞれ行方不明になってしまい
子供たちも父親を知らずに育っています。
今回の赤ちゃんのお父さんも妊娠がわかったら逃げてしまったようです。。
協会の勉強小屋に通っていた13歳ぐらいの長男のカシモは、
外のマーケットでずた袋運びをしたり、 主食の乾燥したとうもろこしを粉にするところで
ほかの人が捨てたとうもころしのかすを拾い集めたりして
家計を助けていました。
でもそこで誰かと揉めて、誰かにぼこぼこに殴られたりすることもあって。
7人の子供を1人で育てる金銭的な余裕が全くなく
遠くの村に住む親戚の畑で働かせるために2人の子供を行かせるって言っていて、
「そこには学校、病院あるのかな。食べ物の心配はしなくてもいいのかな。」
出発前に何度も聞きましたが、数ヶ月前に出発していきました。
ただそれからまったく音沙汰がなく心配をしていて、でもそこの村までは
200KMほど離れていて乗り合いワゴンのお金が往復で1200円もしてしまうので
協会の畑で働くモニカ、借金もたくさんあるので(1500円ほど)
畑で働く日数を増やしたり、彼女のできそうな仕事をさがしてしてもらっています。
今回、妊娠していたときに、モニカ、協会の畑に行ったときとかそこらへんで
食べたいと思える土を探していつも食べてて、勉強小屋にあるルーシアの家の壁の
赤い土も食べていて
(鉄分等の不足で妊娠中の女性や子供たちは土なんかを食べたりします)
でもルーシアにドアが崩れるからって
壁をまた泥で塗りなおされていて「土が食べれないーっ」って悲しがっていて
「土、食べちゃだめだよー」って私も言って、簡単な仕事をしてもらって
栄養のある食べ物の援助をしたりしていました。
出産の日、「タクシー代援助するからタクシー呼んでもいいからね」って言っていたのですが、
タクシー代もったいないって言って、歩いて病院まで行って無事に出産できました。
ここでは、病院で朝出産すると入院はできないことが多いので
(午後以降に出産すると1晩病院で眠れる)
その日のうちにまた歩いて赤ちゃんと家まで戻ってきました。
急いで見に行くとかわいい女の赤ちゃんで、
名前はさやかが決めてって。
子供たちの援助を毎月してくれているマーク(日本が大好きで日本に長く住んでいる
日本語ぺらぺらのオランダ人の友達)に名前をつけてもらいました。
「何か希望って意味の名前がいいね」って言うメールをもらって
何個か案を出してもらってモニカが選んだのは、英語で望むって意味の
ホープで、赤ちゃんの名前ホープちゃんになりました。
栄養不足もあって母乳が思うようにでないので、母乳の出がよくなる
安く手に入るはっぱと粉ミルクの援助もしています。
赤ちゃんの身分証明書を取る手続きしなきゃねって言うと
(ここでは、子供の名字は赤ちゃんのお父さんの名前になります。)
「赤ちゃんの名字、さやかの名字にしてもいい?この子の
お父さんはさやかだよ。」って。
「産まれたからには、みんなの赤ちゃんだね。」っていって
協会のみんなで抱っこし合っています。
「さやかの言うとおりだった。 コンドーム使ってもらうべきだった。
それにもう絶対、簡単に男の人としない。。」って。
みんな、ほんの少しのお金をもらったり、食べ物を援助してもらいたいから
男の人を簡単に受け入れてしまったりします。
30円とか、お砂糖一袋とか。。
ただ、妊娠したら男の人が「これは俺の子じゃないっ」って
言って逃げてしまうことがとても多くここでは大きな問題だと思います。
モザンビークは中絶は違法です。(レイプや母体に危険が伴う場合は違法ではない。)
もし賄賂を渡してやってもらったとしても、1800円ぐらいしてみんなにとったら
とても高額だし、失敗してしまい、亡くなる場合もあります。
アシャンテママの教室で、どんどんたくさん子供を作ってしまうことと
HIV、コンドームなしの危険さ、
計画して妊娠をすることなんかもみんなで勉強しています。
写真
ルーシアの家の壁の赤土食べてるモニカ。
モニカの子供と 産まれたホープちゃん。