アシャンテママの教室に通うの女性たちでHIVに感染してしまっている方達がいます。
やはりお年寄りではなくて若い女性たちです。
ここでは、HIVに感染していることが他の人にわかってしまうと
差別されてしまう対象になってしまうことが多くあるので
みんな一生懸命秘密にしています。
そんな中、私にこっそり報告してくれる女性たちがいて、
そのかたたちにはしたい仕事の希望を聞きつつ、
畑仕事が出来る体力がある女性たちには
畑で働いてもらって
抗レトロウィルス薬をしっかり飲んでいても
栄養のある食べ物が必要なので
畑仕事のお給料以外にも、他の女性たちにはわからないように
食べものの援助をこっそりしています。
体の免疫力が下がってしまい、
体力がそこまでなく
畑仕事が難しいかたにはマイクロファイナンスで、
(小額のお金を貸してあげて自分で商売を始めて、
そのあとお金を少しず つ返済してもらう)
炭売りなんかをして収入を得るきっかけになればと思っています。
みんな、HIVに感染していても
男の人に奴隷みたいにして扱われてしまったり
売春のようなことを繰り返してなんとか生きていくよりも
自分で働いてそのお金でなんとか生活ができるようになって
本当に嬉しいと。。
畑仕事、小さな物売り、
それも難しくなってしまったかたには、
勉強小屋に通って病気のことなんかを勉強して
プレミオ(食べ物援助)をこっそり多めにもらったり
勉強小屋まで通うことも出来なくなるぐらい体力が
無くなってしまったかたには
定期的に家を訪ねて、お話したり、
栄養のある食べ物の援助や、薬の投薬の確認等をしています。
その中の1人、
薬の影響もあってかふっくらした女性がいました。
アミララートさんという女性で、
勉強小屋から歩いて1時間半以上はかかる離れた地区から
一生懸命通ってきていました。
でも数ヶ月前から体調が思わしくなく、
いつも誰かに栄養のあるちょっとした食べ物を
彼女の様子と薬の服用の様子をみがてら、届けてもらっていました。
先週、彼女の様子を見に行ってくれた協会の別の女性が
「アミララートさん、昨日の夜寝ているときに、
さやかの夢を見たって。
私の体もうすっかり良くなったよーって
さやかに報告している夢だったって言って
すごく嬉しそうだったよ」って。
あぁ、嬉しいな。時間を見つけて
彼女の家にお見舞いに行こうと思っていた矢先に
亡くなってしまったって連絡がきてとても悲しく思っています。。
2011年、協会の女性たち、子供たち
亡くなっていってしまった人達は12人です。
協会のみんなの家族、親戚で亡くなっていってしまった人たちは
この1年で100人は越えていると思います。
こっちではある程度、高齢と呼ばれている50歳や60歳以上のかたの
場合ももちろんありましたが、
出産の際に出産した女性も赤ちゃんも亡くなってしまったり、
病気で子供たちが亡くなったり、
たった1ヶ月の間に家族のうちの3人が病気や出産によって、
あっという間に亡くなってしまったり。
以前、私のうちで働いてくれた女性も、
家族10人以上で住んでたのに、
みんな病気で数年の間にどんどん亡くなっていってしまって
残ったのがおばあちゃんとまだ小さな女の子だけになってしまい。。
やっぱりみんなを通してみても、
何よりも死因の原因になるのは、エイズだと思います。
HIVに感染して、さらに栄養不足の体は抵抗力がさらに弱くなり
日和見感染症、マラリア、結核等にもかかりやすく亡くなっていってしまいます。
これはモザンビークだけではなくて、
たくさんのサハラ以南のアフリカの国で
20年前とかよりもどんどん平均寿命率が
エイズのせいで下がっていると聞きます。
(私がエチオピアから南下して通過してきた国々の
人たちからもよく聞きました)
ここでも
「昔はこんなに人がしょっちゅう死ななかった。。」と。。
町なので人口が増えたって言うのもあると思いますが。
昔は今より、病院も学校もさらになく、
衛生環境も今よりももっと悪かったと思うし、
水だって乾期の時期はさらに手に入りずらかっただろうし、
飢饉、内戦、マラリアだってあり。
コレラの大流行もあったようですが
そういうのを含めても
今のほうが小さな子供たちも若い人たちも亡くなっていっているかもしれない。。と。
ここの州はHIVの人の割合が8パーセントって
言われていますが
ここの町だけで考えたらそれはないんじゃないかなと。
(国全体では12パーセントから
15パーセントぐらいと統計が発表されています。
これも実際もっと高いのではないかと言われています)
この数値は、病院に来て検査をした人のみの割合なので、
この州の人たちはモザンビークの中でも
一番考え方など更に遅れているといわれている場所です。
病院よりも呪術医さんを信じている人たちも多いので、
病院に行かずにそのまま亡くなってしまう人、
呪いのせいだっていって病院にはいかずに
呪術医さんに頼ってそのまま亡くなって言ってしまう
人たくさんいると言われています。
少しでも亡くなっていってしまう人たちを減らせるように
これからもみんなに正しい情報と、自立の支援を、
子供たちに教育を。。と
思っています。
私のしていることは、「きりがないよ。。」って
言われることもあって悲しく思ったりもしますが、
少しでも。。と思って、
私自身もまだ生きている時間を大切にして
活動させていただきたいと思っています。
拙著の紹介をブログやツイッターで
なさってくださったかたがいらっしゃって
本当にありがたく思っています。
感謝の気持ちでいっぱいです。
写真。
年の終わりの会の写真。
「今年も1年まだ無事に生きていられたね。」と言って
みんなで年の終わりをしみじみ感じます。。