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モザンビークの家の窓

 

 

モザンビークに住んでいた頃の写真の中に、

自分がいつも眠るときにみていた壁と窓の写真がなぜかあって、

(確か窓の外に猫がいてその姿がかわいくてたまたま撮った写真)

当時のことを思い出しました。

 

現地の貧しい人たちのわらと泥の家は、窓すら作れないことが多いです。

ガラス代や安全のための鉄の棒を取り付けるのもお金がかかるし、

下手に窓があると泥棒や強盗たちが入ってきてしまうからです。

 

住んでいた町はそこまで小さな町ではなく人口も多かったし、

その中で夜中に家に泥棒や強盗が来るのは

一晩あたりきっと数軒だったと思います。

 

なので確率的には強盗が来る確率を考えるとそこまで高くなかったのです。

 

ですが、うちのすぐ近所に住む人の家に強盗が入ったり、

夜中叫ぶ人の声が聞こえたり、

銃を発砲する音が時々聞こえたり、

(うちの近くに刑務所、拘置所があって

そこで脱走する人に向けて見張りの人が脅しで時々発砲していた)

近所で殺人が何回かあったり。昼間首絞め強盗にあったり。

近くで遺体が見つかったり。

 

この窓の写真を今回、たまたま見つけて、

今夜こそ強盗たちうちに来るかも。。と怯えながら

眠りについていた日々を思い出しました。

 

戦争や内戦がある場所で暮らす人々は、

もっと比べ物にならないほどの恐怖の日々だと思います。

 

今は、現地を離れて暮らしていて、

朝まできっと何事もなく安心して眠ることができると、

当たり前のように布団に入れる生活が

とれほど貴重でありがたいことなんだろうと思っています。

 

 

日本にいたときに、ある人に、

「神様や宗教を信じている人ってどうなんだろうって思う。」って

言われたことがあって、

 

あぁ、きっと平和な場所にずっといることができると

そういう風な感じに思う人も多いのかなと思いました。

 

私も海外に出るまでは

そこまでそういったことを深く考えたことがありませんでした。

 

平和がない場所や理不尽なことが起こる場所、

何かが起こってしまっても

どこに頼っていいのかわからないような場所では、

どうすることもできなくて、

藁にもすがるような気持ちで

みんな一生懸命神様に祈ったり、

普通の日常があることに神様に感謝をします。

 

そういう信仰や神様と共に生きる人々を色々な国、

特にアフリカ大陸に入ってから間近で見てきて、

色々なこと、人生観とか哲学的なことを含めて教えてもらいました。

 

また時々そういったことも書いていきたいです。

 

世界の全ての場所で

怖い思いをせずにみんなが夜眠れていますようにと

思います。

 

 

写真 

 

昔、フィリピン人の親しい友人ヘレンが家の壁が監獄の壁みたいだからと、少しでも気分が明るくなるようにと塗ってくれたオレンジ色の壁。

 

栗山さやか | 日々の暮らし | comments(2)

コメント欄

 私も宗教には関心がないのですが、さやかさんのブログを読んでなるほどと思いました。世の中が乱れていればいるほど「神様に護って頂こう」と宗教に走る人が増えるのでしょうね。ヨーロッパに教会が多いのも戦国の世が長く続いたことの裏返しなのかもしれません。近年はテロも多いですよね。
 その点日本は江戸時代300年間戦争もなかったし、その後も日清戦争から第二次大戦までの約50年を除いては平和国家だったので宗教にすがる人が少ないのではないでしょうか。そうだとすれば結構なことなのですが、最近は武器輸出解禁とか改憲とか政治の右傾化が顕著になりつつあり、私は日本の行く末を大変憂慮しています。もっと歴史を勉強して、「いつか来た道」に戻ることのないよう周りの人たちにも伝えていかねばと思った次第です。
Comment by 3・18 @ 2018/11/26 11:32 AM
>3.18様

 法律があってもそれが全ててはない、被害にあってもどうすることもできないこともあるのかもしれません。
>>世の中が乱れていればいるほど「神様に護って頂こう」と宗教に走る人が増えるのでしょうね。
 私もそうだと思います。  
 日本は、呼べばすぐにきてくれる警察や救急車、設備の整った病院、裁判所、社会の仕組みがやはり他国に比べて整っているからでしょうか。これも昔の日本に生きた人々が作りあげてくださったんですよね。 ありがたいことですね。 
 日本もこれから政治的にも色んなことが変わっていくのでしょうか。 どこの国もいつでも平和があれば。と思います。
3.18さま、いつも本当にありがとうございます。。
お元気に過ごされていらっしゃればと思います。

Comment by 栗山 @ 2018/11/30 9:12 PM

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