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ズンナシとママのこと。


施設で会った子たちのこと、
 もう亡くなっていってしまった子たちのこと、
 毎日思い出します。
 楽しく過ごした毎日のことも思い出しますが、
 やっぱり、後悔していること、申し訳なくてたまらないこと、
 たくさん思い出します。

ズンナシという17歳だっていう女の子が上の階にいて
 下半身全体が麻痺をしていました。
 いつもたくさん汗をかいていて
 背中からお尻にかけてできてしまった、
 ひどいぐちゅぐちゅの血だらけの床ずれと
 股間の部分に腫瘍ができていました。
 
 あと、肺に痛みがあり、床ずれの手当てをするときに
 体を、横向けに動かしてするのですが、
 そのとき、肺の痛みが強いようで、
 いつも治療しているあいだ、

 「チャラカ、まだ?まだ終わらない? 
 痛いよ。痛いよー 苦しいよー。」
 っていっていて、

 「ごめんね。ごめんね。あともう少し、もう少しだから。」
 
 っていっていつも急いで腐った皮膚をメスで切り取って
薬品つけたり、汚物を取り除いていました。


 「今日も、一緒にご飯食べよう。
 ちゃらか 一緒に食べないんだったら、
 私、ごはん何にも食べないから。」って私が来るの
 よく待っていてくれました。

 ズンナシの股間から、真っ黒な塊のような血が
 たくさんでてきてしまっていて
 でも、このとき私では、どういう処置をしたら
 いいのかわからなくて、
 ドクターを探しにいこうとすると、
 ズンナシ 痛いよーって叫びながら、
 お願い、チャラカドクターは呼ばないでっていいました。
 
 私は、うん。うん。っていいながらも
 ドクターを探して来てもらいました。

 ドクターが現地のナースのプラクティスの子達と一緒にきたので
 これで安心だと思って、少し様子が気になりましたが、
 他の病室の子たちの手当てに行きました。

 午後になってズンナシの様子を見に行くと、
 ドクターは腫瘍の大部分を切り取っていて
 ズンナシは涙を流しながら、ぐったりしていました。

 ズンナシは、私を見て、

 どうして、ドクター呼んだの?
 どうしてそばにいてくれなかったの?
 って泣きながらいいました。
 
 ずんなし、お願いドクター呼ばないで。呼ばないで。
 って私に何回もいいました。

 私はわかったわかったなんていいながら、
 その子の話を聞こうともせずに待ってっていう言葉を聞き流して
 ドクターを急いで呼んできました。
 
 一瞬でも何で話きいてあげなかったんだろう。
 見たこともない男の子のナースの子達で
 心細かったし、少し怖かったのもあったのかも
 しれなかったのに。

 いつもよく話してくれるズンナシだったけど
 このときはもう話してくれませんでした。

 次の日の朝、また様子を見に行ってみると眠ってしまっていて
 また後でこようと思って、別の階でしばらく手当てをしていると
 他の患者さんがズンナシがチャラカのこと呼んでいるよって
 教えにきてくれました。

 この子の手当てが終わったらいこう、って
 何回も思いながら何人かの患者さん
 手当てしていたらいくのが遅くなってしまって、
 慌てていくと、たくさんの血を吐いて
 きれいな目開いたまま、もう固まってしまっていました。

 私がこの施設にきて少し経ったとき、
 一人の30代後半ぐらいの患者さんがいて
いつも、うーうー苦しんでいてとても辛そうでした。

 このママは、自分の名前もどこに住んでいたかも
 覚えてなかったのか話たくなかったのか、
[ママ、お名前はなんですか?]ってきいても
[しらない。わからないよ。どうして?]
って答えていました。

あるとき、ママのすぐとなりのベットにいる
女の子のところに、専門のドクターがきてくれて、
その女の子の手当ての指示をきいていました。

忙しいドクターの早口の言葉、聞き取るのに必死で
 メモしていて、でも
ママが私の白衣のはじ、ひっぱっていて、
ママ、ちょっと待っててね。ってその手、白衣からとって、
またドクターのゆっていることメモしはじめると、
また白衣、ママひっぱるから、ママーごめんね。
あとちょっと。。。 ってまた白衣から無理やりママの手とって、
何回かそうしていました。
ママがそうやって私の白衣、ひっぱるの珍しいことじゃなくて、
もう少し待っててねーっていつもの感じで思っていて
ドクターの指示がやっと終わって
ママのほう振り返ってみると
私の白衣をつかもうとしたまんまの手、だらんとベットから外にだして息ひきとっていました。

亡くなる寸前のときに、
最後の力だして伸ばした手を何回も
振り払われたママはどう思っただろう。

私、ママの顔みようともしなかった。

ズンナシも亡くなる寸前に一生懸命声を出して
私を呼ぶように伝えてくれたのに。


いろいろメッセージや、涙がでるぐらい嬉しくなるコメント
いただいて恐縮で恐縮で
でも私のとってしまった行動で
患者さんたちに悲しい思いをさせてしまったこと数え切れないです。
 

今はまた施設でのボランティアをはなれていますが、
しばらくしたらまたどこかの場所いってみようと思っています。

栗山さやか | ボランティア | comments(4)

コメントありがとうございます!

はじめまして。おきくといいます。
アフリカで奉仕したいというビジョンを持っています。
ずっとこのblogを見せていただいていましたが、コメントせずにはいられなくなりました。
どこか、わたしはアフリカで奉仕したいというビジョンを持つことで満足してしまっていたんだと思いました。
小さい自分にショックと悔しさでいっぱいです。
特にお伝えしたいこともないコメントになってごめんなさい。
いつも読んでいます。

ちなみにどの国でどのような働きをされているのか、よければ教えてください。
Comment by おきく @ 2008/01/16 7:47 PM
プラ子さん、はじめまして。はじめてあなたのブログを読みました。最初から全て早く読みたいという衝動に駆られていますが、このズンナシとママのことについての告白でプラ子さんの抱える悲しみがどれだけかと思うと、一言応援してますって伝えたくなりました。あなたがアフリカで日本にいる私たちには想像もつかないような経験をなさり、ブログで不特定多数に伝えてくださる影響は計り知れません。悲惨な現実に直面していても、プラ子さんの感受性は無垢で美しく感動しました。あなたの無事とあなたの周りの人たちが少しでも多く救われますようにお祈りさせてください。
Comment by mizuki @ 2008/01/18 3:04 PM
<おきくさん。コメントありがとうです。 私もアフリカにいても自分の小ささとか情けなさばっかりわかって落ち込むこと多いです。。
毎日どんどん過ぎていってしまって。アフリカで奉仕したいなって
思う気持ちがあるだけすごいことだと思います。 私日本にいたとき全然考えてもいませんでした。。。
今はモザンビークにまだいて、
地元の小さな小さな会社のお手伝いしながら、NGOや病院をみさせてもらったりしています。ブログ読んでくださってありがとうですっ。

<mizukisan
 はじめましてですっ。コメントとても嬉しく思います。。
恐縮でたまりません・・・。
こんなぐちゃぐちゃなブログ目を通してくれるだけでとても嬉しいです。日本語打てる場所にきたのでまたかいていきますね。ありがとうですっ。

 
Comment by purako @ 2008/03/01 5:52 PM
プラ子さんはじめまして。
こういう活動をされている日本人女性がいるのを知って、驚きました。
必死さが伝わってきて、応援したい気持ちで一杯です。

亡くなった方達の事は何と言ってよいか。
でもどうかご自分を責めないで下さい。
実際に傍にいる彼女達は、ブログを読んで応援したいと思っている私達以上に、あなたを理解し、あなたの愛を感じていたはずです。

プラ子さんは、この体験を生かして更なる活動をされることでしょう。
その時まで、どうぞ必ず無事でいて下さい。
Comment by maki_sweetbird @ 2008/05/29 9:29 PM

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